nobodyの日記

2006-09-05これはたぶん妄想のうちに入らない

[]出版社が儲からない文学賞 00:17

1億円では足りないと思う。たぶん30億円から100億円は必要なんじゃないかと思うんだけど、でも。id:nisemono_san さんの1億円計画*1が成功したならやってもらいたいことは何だろうって考えていて、思いあたった。それは、出版社が儲からない文学賞。

いや、「出版社が儲からない」って言ってしまうとちょっと語弊があるんだけど。なんていうか、誰かの利益につながっているのではないような種類の賞を作れないかなあ、なんて妄想をした。誰かが賞を獲ることで別の誰かが利益を得るという構図があるとして、そのことが受賞者を決める際に影響をもたらすようだと嫌だな、変な力関係が働いたりすると嫌だな、というふうに思ったことも発端には、ある。

書籍が売れたり映像化したものがヒットしたりして、著者とは別の誰かさんも、また利益を得る。そのこと自体は悪くない。でも。

そりゃ賞金も欲しい。名声もありがたい。何よりも受賞によって本が売れ、印税がより多く入ってくるのなら、生活のためにも、それは嬉しいことだ。でも……。まずは、できることなら多くのひとに読んでもらいたい。そのことが一番うれしい。と、そういうような創作者の気持ち。

このあたりは、id:screammachine さんの

作品を良いと思ったひとが、より多くのおれの作品に触れる機会を損失してほしくないからで、どのみちおれの作品に触れる機会のなかったひとが、その一部でも知ることができたならそれはいいことだ

絶叫機械+絶望中止: ■[ふしぎテクニック

というあたりにも通じてるかもしれない。芥川賞受賞作を、月刊の『文藝春秋』に、一挙掲載することも、「おれの作品に触れる機会」を増やすことかもしれないが、いっそのこと PDF で配ったりしたらどうか、とでもいうような。(ただし、本音は PDF ではなく、やっぱり紙で配りたい)。

乱暴だってのはわかってる。著者や編集さんには還元をしたい。それ以外にも作品の成立から出版に至るまで、書籍としての形として世の中に出るまでの過程で汗をかいた人や原料を提供してくれた人には還元をしたい。そのあたりを賞の授与者が保証しようと思ったらバクダイな金が要りそうな気もする。映像化などの権利関係はどうするのかといったこともある。

また別の視点からは、いったん無料で配ってしまうと受けとる側の心理的にはその作品の価値を低くみてしまうかもしれない、そんな懸念もある。

でもさ、たとえばリクルートさんの『R25』みたいなものの存在を考えたりすると、リクルートさんのあのリーチの広さと深さはすごいなあなんて思うわけで、あんな感じで、受賞作に興味を持ったひとがその作品を気楽に入手できるようになったらなあ、なんて思ったりします。ペラの版で入手して、気にいったらもっときちんと製本されて綺麗な装丁を施された版を購入してね、とでもいうか。うん。そんな感じ。ただ、日本は住環境が劣悪*2だからなあ。

以上、今日の空想でした。

*1:1億円計画:くわしくは→「今日の長年の夢がかなった - 断片部」らっへんを参照。

*2:住環境が劣悪:一般に、狭い。よって、書籍を収納する空間もあまりない。

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